お墓参りを頻繁にするという人は、お墓の近くに家があるという人が多いです。
お墓が近い場合はお花が枯れるくらいの時期を見計らって、お墓参りをしたり掃除をすることが出来ます。
しかし、地元ではなく地方で仕事をしているという場合は、頻繁に地元に帰ることが出来ず、連休やゴールデンウィーク、お盆や年末年始、年に1～2回くらいしかお墓参りが出来ないという場合もあります。
こういった場合、お花を少しでも長く長持ちさせるためにはどうしたらいいのでしょうか。
そんなときにおすすめな方法をご紹介していきたいと思います。

・お墓の近くに身内がいない場合、お供えをしたお花はどうなる？

お墓の近くに身内がいて、お墓参りを頻繁にしてくれるということであれば、枯れたお花を撤去して新しいお花をお供えしてもらうことが出来るので安心だと思います。
しかし、お墓の近くに身内がいない場合は、お花が枯れてしまい墓石に花びらが焼き付いてしまうこともあります。
お花はすぐに枯れてしまうものなのですが、頻繁にお墓参りが出来ないことを考えると少しでも長持ちさせたいと感じるものです。
ずっと枯れたままのお花をお供えしていても、家族や先祖に悪いしと考える場合は、お墓のお花を長持ちさせる工夫を施しましょう。

・お墓のお花を長持ちさせる方法：その①お花の切り口を焼いてから活ける

お花が枯れてしまうのは茎の部分にバクテリアがついてしまうことが原因です。
バクテリアが付いた茎は水分を花びらまで運ぶことが出来なくなるため、水不足となって枯れてしまいます。
茎にバクテリアが付かないようにするためには、バクテリアの侵入を防ぐことが大切です。
空気に触れないように水の中で切り花をカットし、切り口をライターで丁寧にあぶるとバクテリアの侵入を防ぐことが出来ます。
これにより、茎が十分に水を吸い上げられるようになり、花びらまで水分が行き届くため少しでも花を長持ちさせられますよ。
たばこを吸わないという家庭ではライターがないこともあるのですが、お墓参りに行くときはお線香に火をつけるためライターやマッチなどを持って行くのが一般的です。
マッチでは茎の部分を丁寧にあぶることが出来ないので、お墓参りの際はライターを持って行くのがおすすめですよ。

・お墓のお花を長持ちさせる方法：その②水に浸かる部分の葉っぱを取り除いてから活ける

お墓にある花立てに切り花を生ける場合、切り花を買ったままの状態で活けてはいけません。
お花屋さんまたはスーパーなどで買ったお花を、そのまま活けてしまうと茎の下の部分にまで葉っぱが付いていることもあります。
水に浸かる場所に葉っぱがあると、すぐに枯れてしまう原因となるので、水に浸かりそうな部分の葉っぱはすべて取り除いてから活けるのがおすすめです。
水に浸かった葉っぱは傷みが早く、水が腐りやすくなるのでバクテリアが大量に繁殖してしまいます。
お花を生ける場合は、茎に花だけ付いている、または花の真下にある葉っぱのみを残して活けるのがポイントとなります。

・お墓のお花を長持ちさせる方法：その③10円玉を花立てに入れてからお花を活ける

お墓に活けるお花はお部屋に飾る切り花とは違い、毎日水を変えるわけにはいきません。
よって、出来るだけ水を腐らせないようにすることが大切となります。
10円玉は銅で出来ているため、微量ではありますが金属作用によって殺菌効果が期待できます。
金属が徐々に水に溶けだすことによって、細菌の増殖を抑制してくれます。
これにより、水が腐らるのが遅くなり少しでもお墓に活けたお花を長持ちさせることが出来ます。
しかし、銅を入れれば水が腐らないという訳ではないので、お花を長持ちさせたいのであればお墓参りの際に必ずきれいな水に変えましょう。

・お墓のお花を長持ちさせる方法：その④キッチンハイターを使う

台所の掃除や食器をきれいにしてくれるキッチンハイター。
キッチンハイターには殺菌効果があるので、細菌の繁殖を抑制させられます。
10円玉はお釣としてもらうことも出来るのですが、キッチンハイターであれば家で残っていることが多いため、ずっと10円玉を入れておくよりもいいかもしれません。
10円だでもお金が大事だと思う人はキッチンハイターで、水が腐らないようにしましょう。
尚、キッチンハイターを使用するときは、花立てが金属製でない場合のみにしましょう。
金属性の花立てに塩素系のキッチンハイターを使用すると、錆びの原因となり花立てが傷んでしまう可能性があるので注意が必要です。

・お墓のお花を長持ちさせる方法：その⑤延命剤を使ってお墓のお花を長持ちさせる

切り花を長持ちさせる方法としては、延命剤がおすすめなんて話を聞いたことがある人も多いと思います。
延命剤は切り口の腐敗を抑えたり、切り口に栄養を与えてくれるものです。
よって、キッチンハイターの水が腐りにくくなるものとは違い、お花が活き活きとしたまま長持ちさせることが出来ます。
延命剤にはバクテリアや細菌を抑える効果もあるので、キッチンハイターを使うより効果的であると考えられます。

・お墓にお花を活ける場合は花粉が飛び散らないものを選ぼう

お墓にお花をお供えする際、花粉がたくさん付いているお花を選んでしまうと墓石に花粉が落ちて汚れてしまうことがあります。
また、自分の身内の墓石だけが汚れるだけならいいのですが、お隣のお墓まで汚してしまう危険があるので注意が必要です。
特にユリや蘭などは花粉がたくさん付いている種類となります。
中には家族や先祖の中にユリや蘭の花が好きな人がいて、亡くなった人の好きな墓を活けてあげたいと考える人もいるでしょう。
こういったお花をお墓に活けるときは花粉を落とす、またはハサミで花粉の部分だけをカットして活けることが大切です。

・切り花が枯れることを考えるなら造花がおすすめ

お墓に活けるお花と考えると切り花が一般的なのですが、花が枯れてしまうこと、花びらが落ちても掃除する人がいないということを考えると、造花をお墓に活けたほうがいいと思います。
造花であればお花が枯れたり、花びらが墓石に焼き付いてしまうこともないので、年に1～2回のお墓参りの際に掃除が大変になることもありません。
造花は家族や先祖に失礼なのではないかと考える人もいるのですが、造花の中には安くても本物そっくりに見えるものもありますし、枯れた花をいつまでも活けておくよりは造花の方が失礼に当たらないかもしれません。
考え方は人それぞれですが、掃除をする手間を考えたり、枯れた花をいつまでも飾っておくよりは造花の方がいいのではないかと考えられます。

いつまでも枯れたままのお花を活けてもらっても家族や先祖が喜ぶことはありません。
このようにお墓参りになかなか行けない、年に1～2回くらいしかお墓に活けないという場合は、お墓参りをするときにお花が少しでも長持ちするように工夫を施しましょう。
活けた花を少しでも長持ちさせる方法としては切り口を焼く、水に浸かる部分の葉っぱを取り除くなど最低限のことは行いましょう。
また、10円玉を持っていたので花立てに入れた、自宅からキッチンハイターや延命剤などを持参するのもおすすめです。
10円玉やキッチンハイター、延命剤などを使えば花立ての水がバクテリアや細菌でいっぱいになることはないので、すぐにお花が枯れてしまうということもなくなるでしょう。