ドライフラワーでシーリングワックススタンプの作り方
お手紙を送る際に、個性的でセンスのあるアレンジメントとしてドライフラワーを用いたシーリングワックスが、密かに人気を呼んでいるのです。
お礼やご挨拶、また招待状など、そのシチュエーションに合う手紙を送るということは、コミュニケーションを上手くとる上で欠かせないことです。
素敵な手紙を送ることができると、ポイントも高くなります。
そんな中、人とは違うお手紙のアレンジ方法として人気なのが、シーリングワックスです。
昔からあるシーリングワックスですが、ドライフラワーなどをアレンジして、さらにセンスをアピールしてみましょう。
・シーリングワックスとは
シーリングワックスとは、手紙を送る際に封印として使用されていた方法です。
その起源は古く、中世ヨーロッパまで遡るクラシカルなものです。
「シーリング=封印」という意味なのですが、今では「封印」という役割だけでなく、デザインの一環としてとらえられている節もあります。
通常、お手紙に封をする場合にはノリやシールを用いますが、シーリングでは「封蝋」と呼ばれるものを用います。
このロウを熱し、封印部分に垂らし、その上にイニシャルなどのデザインされたスタンプを押して接着します。
こうすると開封したら痕跡が残り、誰かが開封していないかを知ることができるのです。
シーリングワックスがしっかりと閉じているということは、その手紙の安全性の証明となり、信用できるものになります。
・ドライフラワーを用いたシーリングワックスのアレンジ方法
昔は手紙の安全性を証明するもの、封印としての役割の大きかったシーリングなのですが、そのデザインのクラシカルさなどから、今ではデザインとして用いられることが多くなってきました。
様々なスタンプも発売され、ロウのカラーバリエーションも豊富にあります。
専用のスタンパーや封蝋だけでなく、その他の身近なアイテムを使用してもシーリングは可能です。
蜜蝋以外では、グルーガンやロウを用いることもできます。
グルーガンよりも、ロウの方が綺麗に作ることができます。
通常では、シンプルにロウにイニシャルやおしるしなどのスタンプを押すだけですが、封とロウとの間にドライフラワーを挟むことで、まるでブーケのような可憐なシーリングを作ることができます。
この際には、茎を長めにカットしておくと使いやすいでしょう。
・シーリングワックスの方法
シーリングワックスの用い方は、非常に簡単です。
封蝋やロウを温溶かし、垂らしてスタンプを押印して、固めるだけで完成です。
通常では長細く整えられた封蝋の先にロウソクのように火をつけて熱し、溶かします。
その溶けたロウを封部分に垂らしスタンプするのですが、慣れるまでには少し時間がかかるかもしれません。
一滴一滴垂れている間に固まったり、同じ場所に上手にロウをまとめることが難しい場合があります。
適切な量でなければしっかりとスタンプができず、また多すぎると溢れてしまいます。
スタンプを押す際にはロウは平たく広がるので、そのスペースを考えて垂らす量を調整しましょう。
・簡単なシーリングワックスのアレンジ方法
基本的にはシーリングは一色のロウを垂らし、そこにスタンプを落とすというシンプルなものです。
しかし、デザインとしてシーリングを用いる場合には、様々なアレンジメントが可能です。
例えば、シーリングワックスをマーブルにしてはいかがでしょうか。
用いるドライフラワーの色目に合わせて、シーリングワックスの色目もアレンジしてみましょう。
ピンクのドライフラワーに、水色とピンクのマーブルのロウを用いてシーリングをしたり、シーリンングワックスにラメパウダーを混ぜてみるのも良いでしょう。
アレンジ方法は無限に広がり、ドライフラワーと鈴をぶら下げるなど、個性を発揮することもできます。
封筒の色、ドライフラワーの色、シーリングワックスの色など自由にコーディネイトしてみると楽しいです。
・シーリングワックスを用いるシチュエーション
日本において、シーリングワックスを用いたお手紙を、実際に郵送で送ることは少ないと思います。
そもそもシーリングワックスを用いたお手紙を、普通郵便で送っても良いのか悩むところですが、答えは「YES」です。
シーリングワックスが押されたもので、普通郵便で郵送することは可能です。
しかし、シーリングワックスには厚みがあるので、通常の郵便代よりも高くなってしまいます。
82円の封書や62円のハガキでも、定形外郵便の120円の切手が必要になります。
ポスト投函の場合には「手紙・ハガキ」の投函口ではなく、「その他郵便物」の大きな投函口へ投函すると、定形外郵便として扱われます。
シーリングワックスのお手紙を送る際に心配なのが、割れないかということです。
せっかくシーリングワックスを用いたのに、先方に届いた際に割れてしまっては台無しです。
しかし、定形外郵便の投函口に投函すれば、機械に通す前に事前に振り分けられるので、機械に通す可能性が低くなり、シーリングワックスの破損の心配も少なくなります。
どうしても気になる場合には窓口に持ち込み、機械を通さない旨を伝えると安心です。
注意点として年賀状にシーリングスタンプを用いると、年賀状としての取り扱いとはならず、元旦に郵送することができなくなるので注意しましょう。
窓口にて投函した際に、スタンプの厚みなどによっては定形郵便としての取り扱いとなる場合もあります。
ただし、機械を通さないでほしい場合には、定形外郵便で機械を通さないことになります。
・シーリングワックスの種類
一言でシーリングワックス、シーリングスタンプと言っても様々な種類があります。
グルーガンやロウで代用することもできます。
しかし、ロウでは剥がれやすかったり、割れやすかったりしてしまいます。
やはり綺麗に仕上げるのであれば、専用の封蝋を用いると良いでしょう。
封蝋には様々なカラーが展開され、実にバリエーション豊かです。
ニュアンスカラーもたくさんあり、いくつも欲しくなってしまいます。
封蝋にはハードタイプやソフトタイプのものがあり、好みや使用用途によって使い分けると良いでしょう。
例えば、シーリングスタンプを押したお手紙を郵送する際には、エルバン社から展開されている芯なしワックス、フレキシブルタイプを選ぶと良いでしょう。
このタイプのものは非常に柔らかいので、郵送での割れなど破損の心配がなくおすすめです。
同社のワックスガン専用のワックスも柔らかく、郵送する際には向いています。
・シーリングワックスの利用法
シーリングワックスは、お手紙の封印をするのはもちろん、様々な利用法があります。
例えば、プレゼントのラッピングにシーリングワックスを用いると、一味違ったセンスアップしたギフトになります。
リボンの部分をシーリングワックスで止めたり、リボンの代わりにドライフラワーをブーケに見立ててシーリングワックスで止めると、立体的で素敵な印象となります。
結婚式やバースデー、パーティーの招待状へも最適です。
パーティーのネームカードやメニュープレート、ウェルカムボードにも素敵です。
「封印」という概念にとらわれず、自由な発想でシーリングワックスのアレンジを楽しむのも素敵です。
・まとめ
クラシカルで重厚なイメージのあるシーリングワックスですが、ドライフラワーとアレンジするなど、イメージを多様に楽しむことができるアイテムです。
お手紙を送る際、ギフトを送る際、カードを作る際など、ちょっとしたアレンジでセンスをアピールしてはいかがでしょうか。