朝顔の観察日記!
失敗しない育て方
小学校の宿題で思い出すのは朝顔の観察日記です。
誰でも一度は体験したことがあるのではないでしょうか。
朝顔は簡単に成長するイメージもあり、観察するには最適な植物という感じもしますが、中には失敗してしまうこともあるようです。
失敗しないように購入時にお花屋さんにアドバイスをもらうのも一つの方法ですが、今回は朝顔の観察日記を書くために失敗しない育て方のコツを紹介していきます。
朝顔は日本を代表するお花
朝顔は日本人であれば誰もが知るお花です。
その名の通り、朝早くまだ暗い時間からお花が咲くのが特徴で、午前中には萎んでしまいます。
園芸植物としても広く知られていて、古くは江戸時代から品種改良されていたという話もあるくらいです。
実際には奈良時代の末期に遣唐使が日本へ持ち帰ってきたのが始まりとされ、平安時代にはすでに朝顔と呼ばれていました。
元々は種が薬として使われていましたが、見た目の美しさから見ることが中心となり、その後の日本を代表するお花として広まっていきました。
現在でも小学校の校庭などに朝顔の花が咲いている姿を見ることは珍しくありません。
夏休みの宿題は朝顔の観察日記
小学校の夏休みの宿題として、自由研究などと共に朝顔の観察日記を付けていたことがある人も少なくないでしょう。
子どもでも、しっかり手入れをしていれば育てることが容易く、成長するスピードも早いので観察するには最適なお花です。
ただ、あまり手をかけずサボってばかりいると枯れることもあり、子どもにとっては成長させられるか否かが観察日記そのものを続けられることに繋がります。
夏休みの宿題であれば尚更上手に咲かせて、成長を見守りたいと思うことでしょう。
大切な時間の中で植物の成長を見守ったという事実は、子どもの将来にもきっと役に立つはずです。
上手に育てるためにも、正しい方法について学ぶことも大切です。
朝顔には種類がある
朝顔には、種類が存在することを知る人は意外と少ないかもしれません。
実は日本には日本アサガオと呼ばれる種類が存在し、それと別に西洋アサガオという種類もあるのです。
日本アサガオは千年以上前に遣唐使によって入ってきた種類を、長い年月をかけて品種改良させた植物です。
一般的に知られている朝顔と言えば分かりやすいでしょう。
早朝にお花を咲かせますが午前中には萎んでしまい、2~3mくらいのつるを伸ばすのが特徴です。
これに対し、西洋アサガオは明治以降に日本に入ってきた品種です。
こちらの方が大きくなり、つるも7~10mくらい伸びます。
日本アサガオと比べて開花するのがひと月くらい遅めですが、夕方くらいまでお花が咲いているのが特徴です。
上手に朝顔を育てるために
朝顔を育てるには、それなりに綿密な計画を立てる必要があります。
しかし、難しく考える必要はなく、毎日早起きをして面倒を見ていれば問題ありません。
学校に提出するために観察日記をつける場合は、夏休みであっても早起きを心がけることが大切です。
どうしてもダラけてしまいがちですが、午前中にはお花が萎んでしまうことを考えると、早起きは非常に重要です。
夏休み前に、早寝早起きすることを心に誓うことから始まります。
〇朝顔の種をまく
まず朝顔の種をまくことから始まりますが、種だけでなく苗を植える方もいるでしょう。
苗で育て始めると意外と早くお花が成長しますので、いち早くお花を観察したいときは苗を植えてもいいと思います。
しかし、朝顔の観察日記をつけるのであれば、やはり種から植える方が良いでしょう。
値段的にも種は安く手に入りますし、種からでも発芽は早いので成長する過程をより楽しめます。
初心者であっても育てやすいのが朝顔の最大の特徴です。
時期的には気温が20~25度くらいを目安にするといいでしょう。
本格的な夏が始まる前の方が、本来は朝顔が最も育ちやすいのです。
種まきをしてから大体1~2ヶ月くらいで開花しますので5~6月が丁度良く、どんなに遅くても7月の頭くらいにはまき終えることが理想です。
〇芽切りと間引き
朝顔の成長を見るためには、できるだけ発芽の成長を促すためにも種を植える前に芽切りをしておく必要があります。
前日から種を水に浸け、その種を植える前に背中の部分に傷をつけます。傷付けはカッターなどを使いましょう。
白っぽいところが見えるくらいまで傷つけて大丈夫です。
基本的に購入してきた種はすでに傷がついていることがほとんどですので、そのままでも問題ないケースがほとんどです。よく確認しておきましょう。
ある程度の時間が経過すると発芽します。
葉が開いてきたら、今度は間引きをします。
お花を大きく成長させるためには、この間引きは非常に大切です。
ちょっと小ぶりな芽に関しては、抜いてしまいましょう。
〇水やりは?肥料は?
朝顔の水やりは午前中に行う必要があります。
夏の日差しはとても暑いので、昼間に水をあげると根っこが痛むことがあります。
これは水によって高温多湿になることが理由ですが、もし極度の暑さが襲う猛暑であれば夕方にもう一度水をあげても良いでしょう。
水はできるだけたっぷりとあげることが大切です。
肥料に関しては、植える部分に事前に混ぜておくことから始まります。
その後は10日に1回程度、追加の肥料を与えることで朝顔も十分な栄養を受け取れます。
〇朝顔がからむ支柱を立てる
朝顔と言えば、やはり支柱にからんでいる姿を思い浮かべる人もいるでしょう。
最初は小さな芽だったのが、少しづつつるが伸びるたびに支柱にからんでいき、その後にお花が咲きます。
支柱の代わりにネットをつけても良いでしょう。
朝顔の種や苗を購入するときに、同じコーナーに朝顔用の支柱やネットが売っているはずです。
そちらも一緒に手に入れて先に設置をしておくと、つるが伸びたときにからんでいきます。
ただ、自然にはからまないので、つるが伸びてきたら手で支柱などにくるくると巻いていきましょう。
一度からませると、その後は自然とからんでいきます。
朝顔のお花が咲かない理由
色々と試して成長を見守ってきたのに、なかなかお花が咲かないと悲しい気持ちになります。
特に観察日記の最後にお花が咲かなかったと書くのは、子どもにとっても非常に残念なことです。
つるが伸び、支柱にもからんで葉っぱがたくさん生っているのにお花が咲かないのには理由があります。
実は、この理由は朝顔にあるのです。
朝顔は短日性植物と呼ばれるように、太陽の日が長くなると葉が茂ってきて、日が短くなって暗い時間が長くなると花が咲きます。
これはコスモスなどにも同じ性質があると言います。
一日中光りが当たる場所で育てていると、この性質が邪魔をしてお花を咲かせないことがあるのです。
そのため、朝顔はできるだけ光りを避ける環境で育てる必要があります。
空が暗くなってきたら、部屋の明かりなどを避けられる場所に移動をさせるなど、できるだけ暗い場所を選んでください。
朝顔のお花が咲く時間はだいたい朝の3時くらいからと言われています。
まだ暗い時間帯にお花が咲き、明るくなってくるとだんだんと萎んでいきます。
朝顔に朝と夜の区別をつけさせるようにすることで、お花は咲いてくれるはずです。
朝顔は育てるのが比較的簡単なため、小学校の課題として活用されていますが、水をやる頻度、芽切りや間引き、暗い時間を認識させるための移動など、より適切に育てるためにはやることがたくさんあります。
お花屋さんで見かけられる朝顔は、より適切な環境で大きなつぼみ、そしてキレイなお花を咲かせられるよう育てられています。
また、朝顔の種も売られていますので、家庭で育てる際には種を、贈り物としては大きなつぼみを付けている株を購入してみてはいかがでしょうか?